嗚呼!! 燻製への道 その4

ああ、やっぱり今回も深刻なネタ不足になってきたよ。




さて、一番の山場を越えた燻製機作り。
ここからは地味に進むぞ。



ガンガンぶっ叩いたのでこの通り、凸凹だ。




ペンチでなるだけ平らにしてあげよう。
できる限り煙を漏らさない構造にしないとな。







どうだ、割ときれいになったように見えないか。

まぁそれでも切り口は鋭いままなので、存在自体が凶器のようなものだがな。
素手で触れると一瞬で浄化されてしまうぞ。




上部、左右2つの側面に穴をあけ、そこに焼串を通してハンガーを作る。
中々いいアイデアだろう。

まぁ焼串の長さの方が全然長いので、はみ出してしまい
見た目はさながらフランケンシュタインの怪物の頭のようになってしまうがな。


ところで、フランケンシュタインの怪物といえば、
これまた未だ誤解が多い話だと私は日々感じている。

フランケンシュタインとは、
怪物(人造人間)を作った科学者(原作では学生)の姓であり、
怪物自体の名前ではない。
そして、物語の中で怪物は最後まで名前をつけてはもらえないのだ。

興味があったら、巨匠フランシス・F・コッポラが1994年に製作した
映画『フランケンシュタイン』を見てみるといいんじゃないかな。
名優ロバート・デ・ニーロがクリーチャー役をみごとに演じているぞ。
フランケンシュタインを原作にした作品は数多いが、こちらは一応
「メアリー・シェリーの原作に忠実に」をコンセプトにしていたようだからな。





さてと、なぜ話を引き延ばしていたかというとだな、

…実は、キリであけた穴が小さ過ぎて焼串が入っていかないんだ。












木工用のドリルを試してみたけど、一斗缶相手じゃ意味がない。



しかし、


いや、


待てよ。


うむ、


そうだな。


確か、


ああ、


ええと、


何かあるはずだ、まだ何か手が…。


まあ、


なるほど、


で、


ふむ、


いや、


むむ、


あ、



そう、その通りだ。
丸ヤスリという手があったな。
これで削っていけば穴は広がるだろう。


…ふう、危なく作業を中断させるところだったな。


無事穴もあいて、焼串を通したぞ。

ここにS字フックをかける形だ。


次は下部に針金用の穴をあける。
これは各側面にそれぞれ2ヶ所ずつ。
針金の上にアミを乗せ、その上に燻製にするものを乗せるのだから
アミを乗せた時に地面と水平になるように心がけよう。



あけたら針金を2本通して、

両端をペンチで絞って固定する。
ここで針金をめいっぱい緊張させるのを忘れないようにな。








針金にアミを乗せてみたぞ。
中々いいんじゃないか。それにしても妙にピッタリなアミだな。


S字フックや皿なども入れてみた。
うん、ほとんど完成だな。


今回は焼串用の穴のところで一瞬ヒヤっとしたが、なんとかうまくいったな。



よし、そろそろ一週間経つので、
次は寝かせた豚を取り出してみるとするか。



to be continued...

燻製機の材料に関しても基本はダイソーで揃える。

世の中にはタダより高いものはないらしいが、
105円より安いものがないのも、また事実だからな。


今回購入したのは、アミ、S字フック、焼串、針金、アルミテープと銀の皿の6点だ。

初めに言っておくと、私は燻製機の具体的な設計などは一切していない。
元になる一斗缶の辺の長さも計っていない。
何をどこにどう使うかもぼんやりとしたイメージしかない。

それを踏まえた上で、今後の製作過程を見ていくと、
よりスリリングに楽しめるかもしれないぞ。
「想像力が権力を奪う」とは、よく言ったものだな。



さて、なにはともあれ一斗缶を洗うとするか。

原罪の汚れなき姿への浄化、とも言えるな。

まぁこいつは元々レストランで使われる油が入っていたものだから、
簡単にぬめりを落とせるなんて思ってはいなかったが、
それにしても中々いい根性をしてる。

昔天界で起きた大きな抗争を想い起こさせたくらいだ。
あの時はホント、まいったよ。



作業に用いる工具を紹介しよう。

3点セットは「その2」で既出だな。キリとノコは元々あったものだ。
この時はこれだけあれば充分だろうと思っていたんだ。一番いい装備だとな。



取っ掛かりだ。

まずはタガネを打ち込んでみる。

歯が立たないのでキリで穴を開けることにしたぞ。



再びタガネ。

いや、実はこの前に貫通を打ち込んでいるのだが、どうにもこうにも太刀打ちできない。
一斗缶は、硬かった。よく考えたら当たり前だ。
あんな脆弱な貫通にまんまと侵入を許す一斗缶にその価値はない。

したがってその夢を一身に受けることとなったタガネだが、
ここで新たな問題が発生した。

騒音だ。

1回1回打ち込まれる度に近所に響き渡るけたたましい打撃音。
その程度たるや即通報レベルと言っても過言ではない。

なんとかごまかしつつ打ち込むが、あまりの騒音に萎縮して力強く打つことができない。
もはやここまでか…

ドーーーーーーン!!

「神は言っている。ここで死ぬ運命ではない、と…」



これが啓示というものか。

私は導かれるように大きめの道路へと向かった。

ここは調度高架になっていてね。割と下が広く使える場所なんだ。
まぁ通行人からは非常に怪しく見えるのかもしれんが、
左右を絶えず車が行き交っているから騒音だけは気にならない。そういう場所だ。


自信を持ってゲンノウを振り落とすと、思いの他ザクザク入っていけた。

15分ほどで見事ご開帳。
っふう…、ざっとこんなもんだ。


さてと、職質されないうちにさっさとズラかるとするか。



to be continued...