闇に葬られたジンギスカンのたれ

関東ではあまりジンギスカンは食べられていないようですが、ウチは結構食べるんです。
で、その時にかかせないのがジンギスカンのタレですよね。


この際はっきり言いましょう。



ジンギスカンはタレが9割」



そう、それくらいタレの存在は重要なのです。

さて、ジンギスカンのタレといえば有名なのが「ベル」です。

そう、これですね。
なんだこの画像。


ベルのジンギスカンのたれは大抵のスーパーに置いてあります。

しかし私が去年まで愛用していたのは、
「ジャン」などの焼肉のたれで有名な「モランボン」のジンギスカンのたれです。
正確には「成吉思汗のたれ 炙囲(あぶり)ジンギスカンのたれ」というのですが、
使ったことがある方はいらっしゃるでしょうか。


これはまぁトンデモない味でありまして、異常な中毒性がありました。
ごはんがススムくんってレベルじゃねーぞ!!
というくらいこのたれで焼いた羊肉を一口食べるとごはんが止まらなくなって
食べ過ぎで動けなくなることを知りつつも、空になった茶碗をもって
足は勝手に炊飯器へと向かっている、という代物でした。


しかし、元々販売している店が限られていたのにも関わらず、
去年9月あたりから、
販売していたお店ですらモランボンジンギスカンのたれは姿を消します。
それでもまだ探せばいくつかのお店でたまに見かけることもあり、
発見次第購入する、という具合に10月あたりまでは買えていたように思います。


ところがその後、モランボンジンギスカンのたれは完全に市場から姿を消し、
どこを探しても見つかることはありませんでした。

私はすぐにメーカーの公式ホームページで調べようと思い、
検索すると、なんと結果は「0件」。
特に説明もなく、画像もなく、まるでそんな商品がこの世に存在しなかったかのように
綺麗に真っ白だったのです。

その時はさすがにいくら中毒性のあるたれだといってもたかがジンギスカンの話。
タレは他にもあるんだし、と。
ベルのタレやドレッシング的なものなどで代用することにしました。


あれから約半年。
やはり納得はいきませんでした。
ベルのタレじゃあ甘いんです!
いや、ベルのタレが味的に甘いとかそういう意味じゃなくて、
パンチが足りない。衝撃と感動が絶対的に足りていない。
こんなもんじゃないまだまだやれる!あきらめんな!
だってあの時モランボンはそのステージに立っていたじゃないか!


私は本格的にモランボンジンギスカンのたれを調査することにしました。
持てる検索スキルを十二分に発揮し、なんとかして辿り着こうと思ったのです。


本当の衝撃はそれからでした。
あれだけ他の追随を許さない度肝を抜く味を誇ったジンギスカンのたれの情報が
この高度に情報化された現代のネットの海の中でほとんど見つからないのです。
画像に関しても一切出てきません。
最新の掲示板等の書き込みが2005年あたりで止まっており、
その他口コミ系やネットショップなども2007年頃に記事があったよう形跡があり
現在は削除されたりしております。
去年まで普通に買えていたものが、最近の記事は一切なく、
画像すらないのです。

モランボンのホームページの「お客様相談室」の
「よくお寄せいただくご質問」にも当然載っておりません。
問い合わせがないわけないじゃないか!むしろ客が一番聞きたいところだろう、と。
まさに異常事態です。
影も形も残さず、完全に闇へと葬られてしまったジンギスカンのたれ。


私は早速「Eメールでのお問い合わせ」で質問することにしました。

モランボンジンギスカンのたれが見つからない旨
・販売は終了したのか
・終了したとしたらそれはいつか
・終了したとしたらその理由は何か

うろ覚えですが、以上のような内容で送ったと思います。

そして、その返信が今日、さっき届きました。
その全文(一部伏字)を以下にコピペします。



○○ ○○様


    「ジンギスカンのたれ」の件


メール拝読致しました。
いつも弊社商品をご愛用頂き誠にありがとうございます。

お問い合わせの件ですが、「成吉思汗のたれ 炙囲
ジンギスカンのたれ」につきましては、社内の都合
により、昨年の8月をもちまして製造・販売が終了
いたしました。

弊社では、“炙囲”シリーズとして、「焼肉のたれ
炙囲 中辛口」、「焼肉のたれ 炙囲 中甘口」、
「焼肉のたれ 炙囲 ねぎ塩だれ」を展開しており
ましたが、ラインナップの見直しを行い、シリーズ
全体の製造・販売を終了とさせて頂きました。

○○様にはご迷惑をお掛けし、申し訳ございません。

この度はお問い合わせ誠にありがとうございました。
今後も弊社商品を宜しくお願い申し上げます。

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2011年6月6日(月)



なんと販売は8月で終了していた!
そして理由については「社内の都合」としか記載されておりません。
おまけに“炙囲”シリーズ自体が全て終了していたという。


去年で販売終了していたとはいえ、
なぜここまでネット上からその存在を消し去らねばならなかったのか。


その後、モランボンジンギスカン関連商品を扱っている気配はありません。
ジンギスカン自体から手を引かなければならなかったほどの「都合」とは
いったいなんだったのでしょうか。


ここまで調べて私はこの件から手を引くことにしました。
これ以上深入りすると、次に消されるのは・・・。





ちなみに奇跡的にもパッケージの一部が写ってる写真を1枚だけ以前に撮影していました。
↑このうしろにあるやつ